プロ野球選手と血液型に相関性はあるのか?

日本人は、血液型による性格診断や占いを好む人が多いのですが、これほどまでに血液型に異常なこだわりを見せるのは世界的に見ても珍しいことです。

A、B、O、ABのたった4種類しかない血液型に、それぞれの共通項を生み出し、ひとくくりにしてしまうのだから、他国の人から見れば、さぞ滑稽なことでしょう。

血液型ごとにどこまで共通した性格が存在するのか、そこにどれほどの信ぴょう性があるのか、疑わしいことは分かってはいるものの、幼いころから散々、血液型について教え込まれたせいで、情けないかなやはりどうにも気になってしまうのではないでしょうか。

今回はその血液型とプロ野球選手との間に相関性があるかどうかを検証してみたいと思います。

プロ野球選手と血液型

「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」をスローガンとしているSPAIAさんのサーチデータ(2019年終了時点のプロ野球選手のデータに基づいている)を参考にさせていただいたとこと、プロ野球選手927人(2019年)のうち、血液型判明者が837人で、90人が血液型不明だとのことでした。

その判明者において、血液型ごとのプロ野球選手の人数と割合を下図に表しました。

また、日本国民全体の血液型の割合をベンチマークとするために、右側に記載しています。

プロ野球選手         日本全国(国民)
A型: 313人  37.4%     40%
B型: 194人  23.2%       20%
AB型: 83人    9.9%       10%
O型: 247人    29.5%       30%
(※小数点第2位で四捨五入)

上記のように、日本人の血液型の割合はおおよそですが、A型が40%、B型20%、AB型10%、O型30%になると言われていて、A、O、B、ABの順に多くなっています。

一方で、プロ野球選手の血液型を調査してみると、血液型が不明な選手が意外と多かったのですが、割合は日本国民の割合とさほど異なることはなく、人数の多い順番も同じでありました。

そのため、血液型によってプロ野球選手になれる確率が異なるというデータはなく、どの血液型であってもプロ野球選手になれる確率はほぼ平等だと思われます。

プロ野球選手として大成できる血液型はあるのか?

上記のように、プロ野球選手になるところまでは、血液型にほとんど左右されることはないため、日々の努力や運動神経、運の良さがプロ野球選手になれる大きな要素といえるかもしれません。

当然、体の大きさなどの遺伝要素もありますが、性格は両親から50%遺伝し、残りの50%は、育つ環境によって形成されると言われているため、親が与える環境もさることながら、自分の努力次第で、プロ野球選手までの道は開ける可能性が十分あると思われます。

ところが、プロ野球選手になったあと、成功できるかという点について焦点を当てると、どうやら血液型と成功の確率に関連性があるようなのです。

日本プロ野球名球会(通称、名球会)をご存じでしょうか。
日米通算(NPB、MLBの合算)で以下のいずれかを達成した人に入会資格が与えられる日本プロ野球最高峰の名誉ある団体です。


(参照:www.asahicom.jp)

投手:通算200勝利以上、もしくは通算250セーブ以上
野手:通算2000安打以上

その名球会には現在、投手16名、打者48名、名誉会員10名がいます。

そして、現役会員の64名の血液型のデータは以下のとおりになります。※
※血液型判明者が54名で、血液型不明者は10名です。

血液型の判明している54名において、血液型ごとの会員数と割合を下図に表しました。また、プロ野球選手の血液型の割合をベンチマークとするために、右側に記載しています。

名球会会員         プロ野球選手
A型 11名 (20.4%)      37.4%
B型 17名 (31.5%)        23.2%
O型 19名 (35.2%)        29.5%
AB型 7名 (12.9%)         9.9%

(参照:https://spaia.jp/column/baseball/npb/9304)

あくまでも統計ではありますが(※)、プロ野球で大成した選手(名球会会員)の血液型割合をプロ野球選手全体の血液型割合と比較すると、A型のプロ野球選手は大成する確率が低いと言え(17ポイントも低い)、AB型も若干低く(3ポイント低い)、逆にB型とO型のプロ野球選手は大成する確率が高いと言えます。(B型は8.3ポイント、O型は5.7ポイント高い)

(※)前述しましたように、あくまでも統計上の推察であり、「名球会=大成した」という図式も決して正確な認識だとは言えないため、個人的な判断だとご理解ください。

故野村克也氏も血液型主義!?


(参照:https://www.zakzak.co.jp/)

「だから言っただろう。名球会はB型が多いって。通算安打数上位3人、イチロー(4367本)、張本(3085本)、俺(2901本)とみんなB。Bは最強なんだ」

イチロー氏が張本氏の記録を抜いた2009年春の楽天ベンチで、当時の楽天の監督であった野村克也氏はよくB型至上主義を説いていたようです。

記者たちが名球会メンバーの血液型を調べると、上記したように確かにその通りで、監督は「A型が本来は最多数なのに面白いよな」と胸を張っていたという話があります。

他のデータを見ても、通算本塁打(日米通算)が1位の王さんのO型に続く2~5位は全てB型です。 また、ベストテンもB型、O型が5人ずつだったようで、確かに野村氏が自慢げに主張するのも納得できます。

血液型による性格の分類は科学的根拠がなくて、先入観にも近いものですが、日本人にとっては意外と共通認識があります。 野村氏は、それを軽視することなく、相手心理の分析や洞察のきっかけとしたと言われています。

ちなみに、一般的に言われている血液型別の性格は、A型(全体の構成比40%)が繊細で、きちょうめん。B型(20%)はマイペースで頑固で、リーダー型。0型(30%)はおおらかで、負けず嫌い。AB型(10%)は芸術家肌で、二面性があると言われています。

野村氏は、現役時代からも血液型は野球に少なからず影響すると考えており、相手を知るのに役に立つと考えていたようです。
そのため、実際に、相手チームの新顔を見掛けると「何型だ」と当時のヘッドコーチであった橋上秀樹氏に選手名鑑で調べさせていたと言われています。      (参照:https://kahoku.news)

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