大谷翔平選手のMVP受賞、2021年度の成績と仲間たちからの喜びの声
2021年11月18日(日本時間19日)、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手がメジャー・リーグのア・リーグ、最優秀選手(MVP)に選ばれました。
これは、日本選手では2人目で、2001年にイチロー氏が選ばれて以来のことで、かつ、1位票満票での受賞は、日本選手初のことです。
大谷選手は、既に日本のスターではありません。 世界のスターであり、記憶に残る選手の仲間入りをしたのです。 そして、今や、多くのリトルリーガーたちや野球少年たちの憧れの選手です。
大谷翔平選手、メジャー・リーグMVPに選出!
(画像:共同)
MVPの決め手は、投打二刀流での活躍が全米に浸透し、現代野球の常識を覆したことだと言われています。
既に、メジャーリーガーの中にも大谷選手に続いて、二刀流を表明し始めている選手も出てきています。
MVPの評価となった大谷選手の今季の成績をあらためて見てみましょう。
(打者として)
打率2割5分7厘
46本塁打(リーグ3位)
100打点
26盗塁
(投手として)
9勝2敗
防御率3.18
156奪三振
日本人にはあまり知られていませんでしたが、このMVPの選出はレギュラーシーズンの成績を対象に、プレーオフ前に実施される全米野球記者協会会員30人の投票で決まるのです。
そして、今回は、大谷選手の対抗馬として、
48本で本塁打王のゲレロ選手 (ブルージェイズ)
45本塁打のセミエン選手(ブルージェイズ)
この2名がア・リーグMVPの最終候補に残り、結果的に満票で大谷選手が選出されたのです。
このように、ゲレロ選手とセミエン選手には1票も1位を取らせませんでした。
実は、この他にも、大谷翔平選手は、今季、コミッショナー特別表彰を受賞し、選手会の選手間投票による年間最優秀選手「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」にも日本選手として初めて選出されました。
さらに、ア・リーグ最優秀野手、打撃のベストナインに相当するシルバースラッガー賞にも輝き、歴史を次々と塗り替えてきたのです。
(参照:https://www.nikkei.com/)
元野球仲間や監督からも喜びの声!
(画像:https://www.sponichi.co.jp/)
この大谷翔平選手のMVP受賞を岩手・花巻東高時代のチームメートも大変喜びました。
「同級生の中で一番仲が良かった」と言われる会社員の皆川清司さん(当時内野手)は、「かつて同じグラウンドで練習に励んだ翔平が受賞して誇らしい。賞にこだわるタイプではないが、かなり喜んでいると思う」と話し、「勝ち負けがシビアな世界でも野球に楽しさや面白さを見いだしながら、高みを追求する姿勢が結果に結び付いた」とねぎらいました。
また、大谷選手と小中高校と同じチームでバッテリーを組み、現在は社会人野球「日本製鉄室蘭シャークス」でプレーする2つ上の佐々木大樹さんは高校3年の夏、1年生だった大谷選手と3番、4番の主軸を担いました。 シーズン中、本塁打を量産している大谷選手の姿を見て、佐々木さんがLINEで「久しぶり。どういうバッティングを意識しているの」と聞いたところ、「今年は本当にいろいろ試しています」と返信があったといいます。 佐々木さんは「結果を残しているのに謙虚なままで、メジャーに行っても試行錯誤して挑戦を続けている。刺激を受けた」と、後輩の活躍を喜んでいます。
高校時代の恩師である花巻東の佐々木洋監督も 「本数、率とか数字ではなく、人格や(二刀流への)取り組み方、非常識といわれていたものを変えたこと、そういう総合的、全体的なことが評価されての満票でのMVPだとうれしく思う。おめでとうというより、ありがとうといいたい」と言っています。
(参照:サンスポ https://news.yahoo.co.jp/)
子供たちにいい影響を及ぼしてほしい!
(参照:毎日新聞 https://digital.asahi.com/)
佐々木監督は、こうも言っています。
「生き方でも模範になるようなものを持っている人間。子どもたちに野球の姿だけじゃないところでも、いい影響を及ぼしてくれれば」
「指導したなんておそろしくて言えないくらい、勉強もでき、人間的にも立派な生徒でした」と。
恩師がそう振り返るのには理由があります。
「世界最高のプレーヤーになる」
「この道の開拓者になる」
佐々木監督は、高校生だった大谷選手からこのような夢を伝えられました。 人生の目標を時系列で記していくシートを作るように伝えると、そう記していたといいます。
「全てが描いた通りに行動を起こして、自分でつかんでいる」。
高校3年で160キロを記録し、当時から目標を着実に達成してきています。
「自分でアップデートするタイプで、考え方だけしっかりと話しながら環境を与えたら、どんどん伸びていくんです。」
以前、帰国した際に大谷選手と再会したところ、「まだ旅の途中じゃないか」と感じたようです。 MVPを意識したりもせず、次にどうするかということしか考えていない。 常に誰かを目標にではなく、敵は自分であり、前の日の自分を超えていくという考え方で毎日を過ごしていると感じられたようです。
そんな佐々木監督が「指導者として一番幸せ」なことは、大谷選手の人間性だといいます。
「野球選手としてすばらしかった、というところじゃない。勉強も全教科平均85点くらい。しっかり寮の掃除もして、提出物も出し、生き方自体がすばらしかった。子どもたちに、『大谷選手がこうだったよ』って話しやすい」と。
日本の野球少年たちだけでなく、アメリカのリトルリーガーたちにも、今や大谷選手はあこがれの的です。 そして、野球だけでなく、スポーツの枠を越えても、彼へのあこがれは広がってきています。
だからこそ、大谷選手には今後更なる活躍を期待し、子供たちにも良い影響を与えてもらいたいと佐々木監督も痛切に思われているのでしょう。
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